
精進と言わずとも、心整う薬草料理。
薬草のまち宇陀の、薬草(料理)の寺。 奈良県宇陀市を含む地域は、日本書紀に薬狩の記載があるほど、古くから薬草の供給地として知られていた。 やがて江戸時代になり、幕府から採薬師が宇陀を訪れた際、その見習いとし […]
想像し、掻き立てられ、足を運び、
刹那なのだけれど後日記憶としていつまでも残るような旅から
遠ざかってしまってはいないだろうか。
どのような土地にも、現代に至るまでの、物語がある。
物語に触れ、想像しながら歩き、深さを知ろう。
薬草のまち宇陀の、薬草(料理)の寺。 奈良県宇陀市を含む地域は、日本書紀に薬狩の記載があるほど、古くから薬草の供給地として知られていた。 やがて江戸時代になり、幕府から採薬師が宇陀を訪れた際、その見習いとし […]
かにがない時期に、求めるものは。 鳥取県鳥取市、兵庫県新温泉町・香美町・豊岡市、京都府京丹後市にまたがる山陰海岸ジオパークを、勝手に松葉がにラインと名付けている。 そのなかでも兵庫県香美町の香住は、言わずと […]
始まる前に旅を感じる。 最終の大阪環状線で、大阪駅へ着く。唯一空いているコンビニへ寄り、夜食を少しばかりと缶ビールを買い、そそくさと目指すホームの階段へ。 この瞬間はいつも、ストーリはまるで違うのだが、日本 […]
世の中でお伊勢さんへのおかげ参りが大流行していた天保二年、大阪の松屋町に「たこ竹」は誕生。 松屋町の商人たちに寿司(といっても稲荷のようなもの)とうどんを出していた。 当時の松屋町は現在のように人形や玩具店ではなく、菓子 […]
ここにもあそこにも、不動明王。 篠栗四国八十八ヶ所霊場へ向かったのはほんの半年前のこと。いくつかの札所寺院を訪ね歩いた。その時に気づいたのは、篠栗の霊場には、とにかく「お不動さん」が多い、ということ。 不動 […]
山のあなたの、それほど遠くはないところに。 神子畑(みこばた)選鉱場というところが、兵庫県の中央部近く、朝来市の山中にある。隣町にはまつて戦国時代から採掘が行われていた明延鉱山があり、山を一つ隔てた神子畑も […]
男山は、どこの酒なのか。 男山という日本酒がある、ということは広くに知られていて、全国に男山と名が付く日本酒が複数あることも、もちろん。 だからと言って、本物・偽物といった話になるようなことはない。 もとも […]
ブームが寺にも来た、ということではない。 昨今のブームで、サウナの利用人口は恐らく飛躍的に伸びている。全国各地にサウナ施設が誕生しており、容易に持ち運べるテントサウナも人気だ。 「寺サウナ」というフレーズで […]
何を味わいたいか。そういう選び方を教わった。 北海道三大ラーメンのひとつ・旭川ラーメン。醤油ラーメンが主で、全国的に知られ、名店と呼ばれる店も多く、第二次世界大戦後に創業し、暖簾を守り続けている店も数多ある。ある調査では […]
あれは大雪山ですか? ええ旭岳です。 大寒の日、北海道旭川に降り立った。外気温はマイナス17°。 濡れティッシュを振り回すと、5秒ほどで凍った。 ホテルの窓から眺める旭川のまちは、曇天だからか、夕暮れの時間 […]
代々、橙、不老不死。 新年を迎えるにあたり、鏡餅を飾る。近年は機械づきの餅と樹脂製のみかんをセットにした小さなものがスーパーなどで売られ、マンションではその方が便利なのだけれど、やはり、年の瀬近くについた餅 […]
篠栗四国八十八ヶ所霊場の道を歩く、最後。 振り返ってみると、篠栗町の札所では、さまざまな顔付き、出で立ちの不動明王に会った。 不動明王は、大日如来が成り代わった姿とされる。ゆえに真言密教寺院には、不動明王像が多い。怒りを […]
猿田彦神に、この国ではよく出会う。 田が並ぶ地域を歩いていると、掃除の行き届いた道祖神を見かけることがある。 のっぺらぼうの石に注連縄が飾られていることもあれば、猿田彦大神または猿田彦神と刻まれていることも。 猿田彦とは […]
人はここを「お遍路食堂」と言う。 福岡県糟屋郡篠栗町は、篠栗四国八十八ヶ所霊場が町に散在しており、3泊4日かけて札所を巡るお遍路が訪れる町だ。 場所はJR筑前山手駅前。店を開いてもう100年を超えるという。現おばちゃんで […]
山あいの村に、聖地があると? 縁あって、ピルグリム・ツーリズムに参加した。 場所は大阪府北部の豊能町、高山という地区。 ピルグリム・ツーリズムとは聖地巡礼を指し、観光旅行はそのルーツが聖地を訪ねるための旅にある。 訪れた […]
お大師さまに会いに。 篠栗四国八十八ヶ所霊場のある篠栗町へと入り、どこへ向かって歩こうかと考え、 進路を弘法大師が修行したと伝わる滝のある、若杉山方面へ取った。 市街地を抜け、少しずつ道は上りへ。途中途中に […]
どこへ向かっても、森がある。 さて。 地図を片手に遍路道へ入る。篠栗四国八十八ヶ所霊場はざっくり3つのエリアに別れていると前の記事で書いたが、1番札所南蔵院、呑山、若杉山、どの方向へ向かっても、必ず森へ入る […]
洋食とウイスキー。どちらを主として店に入るか。 京都は古くから続く洋食店が知られている。オムライスだったりクリームコロッケだったり、名物もそれぞれ。 しかし、佇まいこそ名物、と言える店はここだけではないだろ […]
札所が動くなんて? 篠栗四国八十八ヶ所霊場の歴史を調べてみると、誕生した安政2年(1855)当時は、ほとんどの札所は一般農家の人々によって守られていた。篠栗に息づく弘法大師のご利益を信仰する心の強さから、札所を引き受け、 […]
山は、すぐそこにあった。 JR博多駅から国道3号線を経て、県道607号線に入ると、目線の先の方に薄墨色の山嶺が見えてくる。篠栗町を抱く若杉山だ。山を越えると飯塚市に入るのだが、遠目から見る分には、山々の先は […]