
山奥の天神社、人々が守り続ける神様と老婆の心。
みかんの里の山深く、さらさらと落ちる滝の袂に、小さな祠 みかんの産地で知られる和歌山県有田川町。町を東西に流れる有田川から北へ延びる県道159号線(海南吉備線)は、記紀に日本における柑橘の発祥の地と記される […]
想像し、掻き立てられ、足を運び、
刹那なのだけれど後日記憶としていつまでも残るような旅から
遠ざかってしまってはいないだろうか。
どのような土地にも、現代に至るまでの、物語がある。
物語に触れ、想像しながら歩き、深さを知ろう。
みかんの里の山深く、さらさらと落ちる滝の袂に、小さな祠 みかんの産地で知られる和歌山県有田川町。町を東西に流れる有田川から北へ延びる県道159号線(海南吉備線)は、記紀に日本における柑橘の発祥の地と記される […]
止まった時間は、いつのことか。 数年前のこと。JR因美線美作滝尾駅訪ねた。現在も昭和3年(1928)開業当時の木造駅舎が残り、線路脇から田んぼが広がっている風景に、時間が止まっているかのようだ、とも形容され […]
住吉の地で、山幸彦の伝承に触れる。 古事記は、いつ読み返しても壮大なロマンを感じさせてくれる。 ファンタジーのようでもあり、この国の成り立ちについて考えて見る機会をもらえたり、読了後に日常の何気ないことに目 […]
冬のはじまりは、そわそわする。 毎年11月初旬は、初デート前夜のように落ち着かなくなる。日本海の冬の味覚、松葉がに漁が始まるからだ。解禁日は11月6日。翌7日にはお店に並ぶ。 以前兵庫県北西端の町・浜坂で解 […]
石段組の船着き場跡へ。 川と鉄橋と夕日。その3セットを眺めたくてぶらぶらとする。ここは熊本県川尻町。熊本県と宮崎県の県境辺りにはじまり、熊本平野の南部を流れて有明海へと豊かな水を運ぶ緑川。この川を目指して、 […]
ふたつの再起、やり直し。 2022年の年の瀬である現在、日本だけでなく世界中いろいろな場所で、いろいろな人が「再び起き上がる」ために生きている。取り戻す、やり直す、そうして、明日へ向かおう。 未来へ希望を抱 […]
小さな、小さなこのメディアがスタートし、一年が経過しました。 いつもご覧いただいているみなさん、本当にありがとうございます。 旅は日常の隣、そして人と土地、未来をつなぐものという思いで、これからも少しずつではありますが、 […]
五穀豊穣を願い、地車が曳かれる秋。 だんじり。おもしろいことに、文字入力で「だんじり」と入力すると「地車」と変換される。「じぐるま」ではない。 大阪では10月に、だんじりがまちへ出る。岸和田が代表的な大阪南 […]
まちのシンボルに弘法大師が選ばれた、昭和初期。 愛知県春日井市。現在のJR春日井駅は昭和2年に誕生した国鉄鳥居松駅を前身としている。それまでの中央本線は東の高蔵寺駅から西の勝川駅間に結構な距離があるにもかか […]
ターミナル駅の近く、楽園の酒場。 和歌山市内で酒場を探そうと思うと、アロチやぶらくり丁を思い浮かべるが、楽園は、JR和歌山駅を下りて徒歩3分ほどのところにあった。 多田屋という。 右隣に酒販店「多田酒店」が […]
旅のアップデート。その時、旅人は? 少しずつ、旅が日常の一部に戻って来つつある。 コロナ禍に慄いた2年間は、旅どころか出かけることそのものが世界的に控えられていたが、その間、何かが動いていた。 オンラインツ […]
噴水ではなく、分水である。 初めて見たのは、九州熊本・山都町だった。田んぼが広がる土地に突然、円形で、水が噴き出すコンクリート造のものが現れたのだ。 こんなところになぜ噴水? と思ったが、案内板を見るとそれ […]
文化財の宝庫と呼ばれるまちで。 和歌山県は記紀に登場する場所が多くある、歴史のまちだ。なかでも万葉の時代から都人が訪れた和歌浦を有する和歌山市、熊野古道の王子が市内に9つもある海南市は、複数の時代が交差する […]
薬草のまち宇陀の、薬草(料理)の寺。 奈良県宇陀市を含む地域は、日本書紀に薬狩の記載があるほど、古くから薬草の供給地として知られていた。 やがて江戸時代になり、幕府から採薬師が宇陀を訪れた際、その見習いとし […]
かにがない時期に、求めるものは。 鳥取県鳥取市、兵庫県新温泉町・香美町・豊岡市、京都府京丹後市にまたがる山陰海岸ジオパークを、勝手に松葉がにラインと名付けている。 そのなかでも兵庫県香美町の香住は、言わずと […]
始まる前に旅を感じる。 最終の大阪環状線で、大阪駅へ着く。唯一空いているコンビニへ寄り、夜食を少しばかりと缶ビールを買い、そそくさと目指すホームの階段へ。 この瞬間はいつも、ストーリはまるで違うのだが、日本 […]
世の中でお伊勢さんへのおかげ参りが大流行していた天保二年、大阪の松屋町に「たこ竹」は誕生。 松屋町の商人たちに寿司(といっても稲荷のようなもの)とうどんを出していた。 当時の松屋町は現在のように人形や玩具店ではなく、菓子 […]
ここにもあそこにも、不動明王。 篠栗四国八十八ヶ所霊場へ向かったのはほんの半年前のこと。いくつかの札所寺院を訪ね歩いた。その時に気づいたのは、篠栗の霊場には、とにかく「お不動さん」が多い、ということ。 不動 […]
山のあなたの、それほど遠くはないところに。 神子畑(みこばた)選鉱場というところが、兵庫県の中央部近く、朝来市の山中にある。隣町にはまつて戦国時代から採掘が行われていた明延鉱山があり、山を一つ隔てた神子畑も […]
男山は、どこの酒なのか。 男山という日本酒がある、ということは広くに知られていて、全国に男山と名が付く日本酒が複数あることも、もちろん。 だからと言って、本物・偽物といった話になるようなことはない。 もとも […]